株式会社ワイエムプラス・縁

後世に残す知恵袋「渋沢栄一塾」

後世に残す知恵袋「渋沢栄一塾」

動画で学ぶ渋沢栄一と近代偉人の歩み

第16回 「論語と算盤」を生き方の指針へ:第1章 処世と信条

「論語と算盤」シリーズ第2話

渋沢栄一は、当時、時間さえあれば人と面会し、その人数は膨大だったと伝えられています。
そこから得られた「人」を見る力と渋沢自身の人生経験とを重ね合わせて、「処世」とその「信条」のあり方を説いています。 また、失敗や逆境に陥った時の対処、失敗しないための心構えについても言及しています。

第15回 「論語と算盤」を生き方の指針へ:概要

「論語と算盤」シリーズ第1話

渋沢栄一を代表する著書「論語と算盤」は、実業家渋沢の経済哲学の側面だけではなく、人としての生き方の指南書として読むことができます。 
 このシリーズでは、「論語と算盤」の章立てを橋口教授が独自に「全体テーマ」「準備編」「実践編」「総括編」と区分し、その区分を帰結として各章を順に読み解きながら、渋沢の想念したより良い生き方に焦点を当てます。

第14回 新紙幣への願い:「個」と「和」の時代へ

「独立自尊」の伝承シリーズ第9話

 聖徳太子、福沢諭吉、そして渋沢栄一へと引き継がれた一万円札肖像画。 聖徳太子の「和を以て貴しと為す」を掲げた十七条憲法、福沢諭吉の「独立自尊」、渋沢栄一の「論語と算盤」、それぞれの思想を紙幣が発行された時代の変遷と組み合わせて振り返ることで、これからの時代に必要とされる「生き方」を探ります。
 なぜ、渋沢栄一が新一万円札の肖像画になったのか。それは歴代の肖像画偉人の思想がその時代を取り込みながら結びつき、それを発展させるための新時代の要請なのかもしれません。

第13回「穿き違へ」の独立自尊:合本主義の時代へ

「独立自尊」の伝承シリーズ第8話

福沢諭吉が実業家として最も評価した岩崎弥太郎は、独立自尊の体現者でした。岩崎は自らが創業した三菱を日本経済の頂点に置くことで国づくりを目指します。 
合本主義を唱える渋沢栄一とは対極の岩崎の事業哲学を継承する企業家たちに対して、渋沢は「福沢先生及び独立自尊論」の中で「穿き違への独立自尊」と称して批判します。 渋沢の「穿き違へ」という表現には、独立自尊の本質を理解することを求めていることが窺えます。

第12回 新時代の経営者像:福沢諭吉と「士流学者」

「独立自尊」の伝承シリーズ第7話

福沢諭吉が「独立自尊」を唱えたその背景には、近世の慣習が残っている企業の在り方では、近代化を遅らせるという危機感がありました。 そこで福沢は「士流学者」と称する、新しい知識や技術を持った人材を企業経営の中枢に置くべきだと主張します。しかし「士流学者」として経営中枢を担うことができても、株主やステークスホルダーからの圧力に直面します。 
ここに、渋沢栄一が唱える「合本主義」では解決しない企業組織の課題が浮かび上がります。 現代においても儒教的功利主義と独立自尊の「両立」が必要とされています。 

第11回 資本主義への道標:儒教的功利主義

「独立自尊」の伝承シリーズ第6話

福沢諭吉は、「独立自尊」によって経済活動を活発に行い資本を蓄え、欧米列強の圧力に対抗できる国を創ることを説きます。 しかし国づくりという目的を離れた、利己的な利益追求が社会を崩壊させることを予見した渋沢栄一は、儒教的な道徳がその暴走を止められると考えていました。 
 経済史学者の由井常彦氏は、渋沢の経済と道徳の融合を「儒教的功利主義」と名づけました。そこにある「利益を得る」とはどうあるべきかという問いを基底に、現代経済社会に渋沢の理念を照らし合わせます。 

第10回 独立自尊と近代:個人と社会

「独立自尊」の伝承シリーズ第5話

渋沢栄一と福沢諭吉の人間性や価値観を考えてきた今回のシリーズ第5話は、青森公立大学村田晴夫元教授の研究を参考に二人の哲学を考えます。
 西洋的個人主義を掲げる福沢と、儒教を基礎に置く渋沢の価値観を理論的に分解して、現代人でも理解し易いその思考過程を導き出します。福沢の独立自尊論に共鳴しながらも「士魂商才」「道徳経済合一説」など独自の理念を唱えた渋沢の柔軟な思想からは、社会と人が豊かになる国を創るという強い信念が窺えます。

第9回 渋沢栄一と「忠孝」:福沢諭吉「舌禍事件」

「独立自尊」の継承シリーズ第4話

大正6年に渋沢栄一が語った「福沢先生及び独立自尊論」には、福沢諭吉と思想の対立が記録されています。その対立から垣間見えるのは2人の人間性と近代化への情熱です。
急激な時代変化の中で、偉人たちが拠り所にしていた価値観は現代にも通じ、人々の生き方への示唆に富む「対立」として受け止めることができます。

第8回 新時代への継承:郷土の偉人から日本のシンボルへ

「独立自尊」の継承シリーズ第3話

 今回は、新一万円札発行に湧いた渋沢栄一「人気」を一過性で終わらせないために、坂本龍馬や西郷隆盛の事例と比較しながらその方法を探ります。
 橋口教授は「混迷の時代」だからこそ、偉人の苦悩や怒りなどに着目し、そこに現れる人間性を時代背景や事績と合わせて多層的に理解することで、共感を深めることができるのではと提言します。

第7回 紙幣と時代:高度経済成長期から混迷の時代へ

「独立自尊」の継承シリーズ第2話

 歴代の一万円札の肖像画の変遷と、変わりゆく時代を関連づけて振り返ることで、単なる「肖像画」だけではなく時代の「象徴」としてその存在が浮かび上がります。 日本経済の発展を信じていた時代から、混迷の時代に移りゆくこの現代に、渋沢栄一が肖像画に選ばれた意義と、どのような「象徴」として後世に伝えられていくかを考えます。

第6回 新紙幣への継承:新一万円札引継式

「独立自尊」の継承シリーズ第1話

東証アローズで行われた「一万円札引継式」は福沢諭吉、渋沢栄一それぞれの郷里の人たちの偉人に対する愛着と、二人が遺した理念を継承させたいという希望が契機となって行われました。 今回のシリーズでは、激動の明治期に鍛え上げられた思想「独立自尊」から読み解く渋沢栄一像と変化し続ける現代社会の指針となる根本理念を考えます。

一万円札の引継と承継

2024年8月7日公開

新札が発行された2024年7月3日に東証アローズで開かれた「新札発行記念・一万円札引継式」と式典に参加した慶應義塾大学橋口ゼミの学部生たちの言葉から、福沢諭吉から渋沢栄一へと一万円札肖像画が引き継がれる意義を考えます。

第5回「独立自尊」の継承:新時代へのメッセージタイトル

渋沢栄一と福沢諭吉シリーズ第5話

福沢諭吉が唱えた「一身独立・独立自尊」に渋沢栄一は近代人のあるべき姿を見出します。しかし産業と資本経済の発達に伴い、独立自尊を権力増強や金銭的欲求を満たすための免罪符と捉える人々が現れ、渋沢はそうした個人主義を厳しく非難します。そして独立自尊とは、「謙譲」の心が内含されているべきであり、その東洋的な思想があってこそ、福沢が目指した近代社会が実現されると主張します。

第4回 立身出世の時代:福沢諭吉、渋沢栄一を評す

渋沢栄一と福沢諭吉シリーズ第4話

福沢諭吉が、渋沢栄一の人物とその業績を高く評価している時事新報の論説を引用して、当時の世相を交えながらその評価の要因を探ります。

第3回「独立自尊」の心得:福沢からの学び

渋沢栄一と福沢諭吉シリーズ第3話

福沢諭吉が説いた「独立自尊」。この言葉を渋沢栄一がどのように捉え、福沢諭吉その人をどう評価していたか考察することで、現代人にも大切な「心得」が託されていることが浮かび上がります。

第2回 新紙幣への継承

渋沢栄一と福沢諭吉シリーズ第2話

近代日本の指導者として同世代に生きた渋沢栄一と福沢諭吉。二人の繋がりを史料から紐解くことで、1万円券肖像画の継承の背後に垣間見える近代人からのメッセージを考察します。

第1回 近代偉人から何を学ぶのか

渋沢栄一と福沢諭吉シリーズ第1話

第1回目では、近代産業史をどのように捉えることが現代の学びになるのか、そして福沢諭吉と渋沢栄一の結びつきはどこにあるのかを解説しています。

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